第一章 8044万円の現実――数字に隠された戦いの記録
2025年10月21日。
総資産は8,044万円。
この数字は単なる残高ではない。
日々の仕事、理不尽な人間関係、積み上げた時間、耐えた感情、
それらすべてを「資産」という形に変換した結果だ。
不動産4,820万円。株式資産591万円。暗号資産676万円。年金1,954万円。
キャッシュフローは月34万円。
そして、もうすぐ自宅売却により800万円が加わり、
現金1,800万円という「次の手を打つための資金」が生まれる。
それでもまだ、心は安定しない。
数字は積み上がっても、社会の構造は変わらない。
給与所得者が搾取され続ける仕組みは、依然として健在だ。
ピケティが唱えた「r>g」。
資本収益率が経済成長率を上回る。
つまり、労働で得られる報酬よりも、資本を運用したほうが早く増える――
この単純な公式が、資本主義の冷たい本質を突いている。
今、私がこの構造の「側」に回ろうとしている。
時間を金に換える側から、金に時間を生ませる側へ。
それが、社畜という立場でありながら、
静かに資本主義の奥底で牙を研ぐ「第二の生存戦略」だ。
第二章 インカムとキャピタル――ソニーFGとIGLDが示す答え
投資ポートフォリオの中核は、
ソニーFG1万株とIGLD1000株。
この二つの投資には明確な役割がある。
IGLDはインカム(配当)狙い。
年利11%超、年間配当額61万6,240円。
「寝ている間にもお金が入る」――この体験が人間を変える。
ソニーFGはキャピタル(値上がり益)狙い。
AI・保険・フィンテック・デジタルバンクという成長領域に根を張る。
ソニー生命の安定した収益に支えられた強靭な財務構造。
1万株という大きなポジションは、もはや投機ではなく「経営参加」に近い。
この二つの性質の異なる投資が、私の資産を安定させる。
橘玲が『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』で述べたように、
「リスクを取るのではなく、リスクを仕組みでコントロールする」ことが重要だ。
IGLDは“リスクを受け取る”投資。
ソニーFGは“リスクを制御する”投資。
両者を組み合わせることで、キャッシュフローと資産価値の両輪が回り始める。
第三章 不動産という現場――11室が教えてくれた現実主義
不動産投資額は3,500万円。
運用物件はアパート1棟+戸建て3棟。
キャッシュフローは月34万円。
数字だけ見れば順調に見えるが、実際の現場は「闘い」に近い。
入居者対応、修繕、税務、確定申告。
どれも労働ではないが、労働よりも重い「管理」がある。
それでも私は不動産を手放さない。
なぜなら、不動産には「人間が生きる現場の匂い」があるからだ。
AIやロボットが進化しても、人間は住まいを離れない。
アパート経営は、資本主義における「最古のビジネスモデル」だ。
人口動態とエリア選定を読み、柏・松戸・流山といった人口増加地域を狙う。
ここに「不変の価値」がある。
不動産投資は、短期では利益が出ない。
だが、10年・20年単位でみれば確実に「安定」を作る。
これが株式との最大の違いだ。
株は感情で売買する。
不動産は感情を排除して持ち続ける。
そして、その“無感情さ”こそが、資本家の最大の武器である。
第四章 社畜としての覚悟――職場とメンタルのマネジメント
会社という場所は、もはや「成長の場」ではない。
かつてはキャリアを築く道だったが、
今は「精神を削られる場所」に変わった。
非正規雇用が増え、社員のモラルが低下し、
上司は責任を取らず、部下は距離を取る。
組織の中で正直者ほど損をする構造。
私は今、「静かな退職(Quiet Quitting)」を選んでいる。
求められた最低限だけやる。
それ以上は、資本主義の歯車にならない。
これは怠けではなく、自己防衛だ。
アンガーマネジメントの基本は「反応しないこと」。
挑発に乗らず、沈黙を選ぶ。
ウォーキングと筋トレで体を整え、
メンタルを“資産”として育てていく。
加藤諦三が語るように、
「勝てる人は、勝つために戦わない」。
戦い方を変えることで、初めて本当の勝者になるのだ。
第五章 独立への設計図――資本主義と生きる覚悟
このラインより上のエリアが無料で表示されます。
キャッシュフロー50万円。
これが、次の目標。
FIRE(完全リタイア)ではなく、
「労働を選択できる自由」を持った半独立だ。
キャッシュ1,800万円をどう動かすか。
不動産に回して確実な利回りを狙うか、
高配当ETF(JEPQ、IGLD)でインカムを厚くするか。
どちらを選んでも、重要なのは“精神的自由度”だ。
働かないことではなく、「働かされないこと」。
資本主義とは、労働を支配する構造だが、
そのルールを理解し、仕組みの中で生き抜く力が必要だ。
ピケティが言う「r>g」は冷徹だが、希望でもある。
資本が労働を凌駕する世界で、
労働者でありながら資本家である「二刀流」こそが、
新しいサラリーマン像だ。
橘玲は言う。
「資本主義で生き残る唯一の方法は、自分を会社から切り離すこと。」
自分株式会社を作り、
自分を雇い、自分の時間を配分する。
それがマイクロ法人化の思想であり、
今のあなたが向かう次のステージである。
エピローグ ― 生きることは資本の運用である
人間は「感情」で消耗し、「理性」で回復する。
ウォーキングで整え、筋トレで鍛え、資産運用で安定を得る。
このトリニティ(三位一体)が、現代の“生き抜く力”だ。
資本主義とは冷たい世界ではない。
理解すれば、温かくもある。
それは、数字の中に「希望の設計図」があるからだ。
次回の更新では、
「キャッシュフロー50万円達成のための具体的シミュレーション」
および
「ソニーFG・IGLD・JEPQの相関と最適リバランス戦略」
を詳述予定。了



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