第1章:Infcurion(インフュリオン)――王道テンバガーの本命株
- 1.1 Infcurionの誕生とビジネスモデル
- 1.2 強固な資本関係と信頼性
- 1.3 成長シナリオとIPO後の戦略
- 1.4 競合との比較優位性
- 1.5 株価シナリオとテンバガー可能性
- 1.6 リスク要因
- 1.7 投資家への示唆
- 2.1 企業概要と成り立ち
- 2.2 IPOと市場の反応
- 2.3 事業モデルと収益構造
- 2.4 成長環境と外部要因
- 2.5 競合環境とポジション
- 2.6 株価シナリオとテンバガー可能性
- 2.7 リスク要因
- 2.8 投資家への示唆
- 3.1 企業概要と設立の背景
- 3.2 IPOと初値の反応
- 3.3 事業モデルと収益構造
- 3.4 市場環境と政策背景
- 3.5 業績の現状と将来予測
- 3.6 競合分析
- 3.7 株価シナリオ
- 3.8 リスク要因
- 3.9 投資家への示唆
- 4.1 3銘柄の基本比較
- 4.2 タイプ別投資戦略
- 4.3 時間軸別シナリオ
- 4.4 分散投資のすすめ
- 4.5 投資家への提言
- まとめ
- 5.1 IPOとテンバガーの関係性
- 5.2 投資判断の3つの視点
- 5.3 投資家が取るべきアプローチ
- 5.4 ポートフォリオ戦略
- 5.5 最終的なメッセージ
1.1 Infcurionの誕生とビジネスモデル
Infcurion(インフュリオン)は、日本の金融市場において急速に存在感を高めているフィンテック企業です。主な事業は 法人向けクレジットカード発行プラットフォーム と B2B決済ソリューション の提供。従来、法人決済は大手金融機関が提供するクレジットカードやリース契約が中心でしたが、導入の柔軟性やスピードに課題がありました。
インフュリオンは、こうした市場の隙間を突くかたちで「クラウド基盤による柔軟な法人決済インフラ」を開発。顧客企業はわずかなコストと短期間で、自社ブランドの法人カードを発行できるようになり、経費管理やキャッシュフローの効率化が劇的に改善しました。
このモデルは一度導入されると 毎月の利用料や決済手数料が継続して発生するストック型収益 を生み出します。契約が積み上がるほど利益率が高まり、時間の経過とともに収益構造が強固になるのが特徴です。
1.2 強固な資本関係と信頼性
インフュリオンが注目される理由の一つに、すでに強力な資本提携先を得ている点があります。
三井住友フィナンシャルグループ:日本最大級の銀行グループ
NTT:通信インフラの巨人
JR西日本:公共交通を担う基幹企業
この3社はいずれも日本経済に深く根ざした存在であり、単なる出資以上の意味を持ちます。つまり、インフュリオンは「単独のベンチャー企業」ではなく、すでに社会インフラと連携する位置づけにあるのです。
この信頼性があるからこそ、大手企業や自治体も安心して導入を検討でき、拡大スピードは加速します。
1.3 成長シナリオとIPO後の戦略
インフュリオンの成長シナリオは明確です。
国内シェア拡大:既存の法人カード市場でシェアを獲得
M&Aによるサービス拡充:経費精算・会計SaaSとの統合を進める
アジア市場への展開:キャッシュレス化が急速に進むASEANを重点ターゲットとする
特にアジア市場は成長余地が大きく、人口増加・経済発展・キャッシュレス需要の3拍子が揃っています。IPOによって得られる資金を海外進出に投じれば、日本発のフィンテックとして一気にグローバル企業に躍進する可能性があります。
1.4 競合との比較優位性
国内では freee やマネーフォワードが会計・経費精算SaaSを提供していますが、彼らは「カード発行インフラ」には踏み込んでいません。
一方で海外には Stripe や Adyen といった決済プラットフォーマーが存在しますが、法人カードの発行に特化したプレイヤーは限られています。
つまりインフュリオンは 国内で競合が少なく、海外でもニッチ市場を確保できる 立ち位置を築いているのです。
1.5 株価シナリオとテンバガー可能性
投資家にとって最大の関心は「株価がどこまで伸びるか」です。シナリオを段階的に整理すると以下の通りです。
短期(IPO〜1年):投機的資金で2〜3倍の値動きも
中期(3〜5年):黒字転換、年率30%成長が継続 → 5倍水準
長期(5〜10年):アジア展開成功、SaaS統合で市場独占力強化 → 10倍以上の可能性
ストック収益モデルに加え、大手資本の支援があるため、テンバガー達成の確率はIPO銘柄の中でも群を抜いて高いと評価できます。
1.6 リスク要因
もちろんリスクも存在します。
規制:金融庁や各国当局によるフィンテック規制強化
競合:大手金融機関が自社開発を進める場合の競合リスク
海外進出:現地法規制・文化差への対応不足
成長投資:M&A過多による資金繰り圧迫
投資家は「王道テンバガー候補」として期待しつつも、リスク管理を忘れずに注視する必要があります。
1.7 投資家への示唆
InfcurionはIPO段階から 「条件が揃った王道テンバガー候補」 と言える存在です。
成長市場(B2B決済)
ストック収益モデル
大手との強固な資本関係
グローバル展開シナリオ
この4つを兼ね備えたIPO銘柄は稀有であり、長期投資家にとって非常に魅力的です。
第2章:フラー(387A)――デジタルUXの再評価型株
2.1 企業概要と成り立ち
フラー株式会社は、新潟県柏崎市で設立されたデジタル企業です。地方発ベンチャーでありながら、首都圏やグローバル市場において確固たる地位を築きつつあります。主力事業は スマホアプリのUX/UI設計、データ分析、システム開発。
特筆すべきは、単なるアプリ開発会社にとどまらず「ユーザー体験をデータで可視化し、改善提案を行う」点です。つまり、フラーは テクノロジーとデザインの融合企業 として評価されています。
設立当初は地方スタートアップとして注目されましたが、堅実に実績を積み重ね、ついに2025年7月にIPOを果たしました。
2.2 IPOと市場の反応
フラーのIPOは、公開価格に対して 初値344%高騰 という驚異的な結果を残しました。
これは単なる人気化ではなく、以下の要素が重なった結果といえます。
デジタルUX市場の拡大余地
アプリ利用データの可視化という独自性
地方発ベンチャーとしてのストーリー性
投資家は「ただのIT開発会社」ではなく、「UX・データドリブンなデジタル戦略企業」としてフラーを評価しました。この急騰は過熱感を生んだ一方で、「それでも将来性に賭けたい」という強い需要を浮き彫りにしました。
2.3 事業モデルと収益構造
2.3.1 受託開発型からの脱却
フラーの初期売上は、企業からの受託開発案件が中心でした。受託モデルは安定した収益を生む一方で、利益率が限定的であり、スケールの伸びしろに制約があります。
2.3.2 データ分析とUX改善の強み
同社は、スマホアプリの利用データを分析し、企業にとって「どこを改善すべきか」を数値で示せる点が大きな強みです。単なる「作る会社」から「課題解決を導く会社」へと進化しています。
2.3.3 ストック型課金モデルへのシフト
現在の最大の注目点は、分析ツールやクラウドサービスによる サブスク型課金モデル です。これが拡大すれば、売上が積み上がり利益率も大幅に改善します。フラーが「テンバガー候補」として本格的に評価されるのは、まさにこのストック収益化の成功にかかっています。
2.4 成長環境と外部要因
2.4.1 デジタル化の加速
日本企業は依然としてデジタル対応に遅れを抱えています。DX(デジタルトランスフォーメーション)推進は国策であり、スマホアプリやデジタルサービスの改善需要は底堅く存在します。
2.4.2 UX重視の潮流
アプリやWebサービスにおいて「使いやすさ」「継続利用のしやすさ」は売上やブランド力を決定づけます。UXは単なるデザインではなく、事業成長を左右する要因となっているのです。フラーはこの領域に特化しており、社会的な需要の波に乗っています。
2.4.3 グローバル展開の可能性
アジア市場でもUX・UI改善の需要は大きく、特にEC・金融・エンタメ領域ではアプリ競争が激化。日本での知見を武器に、海外展開が進めば新たな成長曲線を描けるでしょう。
2.5 競合環境とポジション
大手SIer(NTTデータ、富士通など):規模は大きいがUX特化は不得意
海外大手(Accenture Digital、IBM iXなど):グローバル案件に強いが、国内中小向けには高コスト
国内新興(SHIFT、モンスターラボなど):品質保証や受託開発で実績
フラーの強みは「中堅企業にも導入しやすい価格帯で、UX専門性を提供できる」点です。大手が拾いきれない市場を押さえられるのは、成長株として重要なポジションです。
2.6 株価シナリオとテンバガー可能性
短期(1年以内)
IPO後の急騰で過熱感が強いため、一時的な調整は避けられません。ただし、投資家の期待値が高いため、急落局面はむしろ仕込み場となる可能性があります。
中期(3〜5年)
ストック型課金モデルが確立し、黒字化が進めば株価は再び上昇。2〜5倍のレンジは十分狙えます。
長期(5〜10年)
海外展開や大型案件受注が進めば、株価10倍=テンバガー達成も現実的。特にUX領域はグローバルで伸びるテーマであり、国際化が成否を分けるでしょう。
2.7 リスク要因
IPO直後の過熱による株価乱高下
受託中心モデルから脱却できない場合の限界
UX人材への依存度が高く、優秀な人材流出が成長を妨げるリスク
海外展開の難易度(文化・UIの嗜好差)
2.8 投資家への示唆
フラーは「すでに一度大化けした株」であるがゆえに、投資家は「もう出遅れたのでは」と感じるかもしれません。しかし実態は、IPOはスタートラインにすぎない。受託からストック型ビジネスへの転換が成功し、海外展開に踏み込めば、再び大きな評価を得る可能性は十分あります。
短期トレードというより、中期〜長期でじっくり持つことで真価を発揮する銘柄。
「再評価型のテンバガー候補」として、今後も注目に値します。
第3章:北里コーポレーション(368A)――安定成長の医療機器株
3.1 企業概要と設立の背景
北里コーポレーションは、2025年6月にIPOを果たした精密医療機器メーカーです。
主力事業は 不妊治療に用いる医療機器の開発・製造・販売。
少子高齢化が進む日本社会において「出生率低下への対応」は政治的にも社会的にも最重要課題となっており、不妊治療分野は国策レベルで支援が拡大しています。
医療機器メーカーとしてはまだ新興企業ですが、同社は 大学・研究機関との共同開発 を進め、専門性の高いニッチ領域に特化することで存在感を示しています。市場規模は爆発的に大きいわけではありませんが、社会的需要が極めて安定している点が評価されています。
3.2 IPOと初値の反応
北里コーポレーションのIPOは、公開価格に対して 初値+49% という結果でした。
フラーのような派手な急騰ではありませんが、堅調な評価を受けたといえます。投資家は「成長性」よりも「安定性」「政策追い風」を重視し、着実な企業として捉えました。
この反応は、北里が短期的にテンバガーを狙う爆発型ではなく、じわじわと時間をかけて株価を押し上げる安定成長型 であることを示唆しています。
3.3 事業モデルと収益構造
3.3.1 精密医療機器の強み
同社が扱う不妊治療機器は、導入時の単価が高額である一方、導入後は長期間にわたり利用されるのが特徴です。医師や患者にとっては「命を扱う機器」であり、信頼性と安全性が最優先されます。そのため参入障壁が高く、競合が限られている点も強みといえます。
3.3.2 ストック型収益
単なる機器販売にとどまらず、メンテナンス契約や消耗品供給による継続収益を得られる構造です。医療機器は法的にも定期点検や消耗品交換が義務づけられているため、解約リスクが低く、安定的なストック収益モデル が構築されます。
3.3.3 研究開発体制
大学や研究機関と連携し、次世代不妊治療機器や検査技術の開発を推進。研究開発費が短期的な利益を圧迫するリスクはありますが、長期的には差別化要因として競争力を高める方向に働きます。
3.4 市場環境と政策背景
3.4.1 少子化問題と政策的追い風
日本の出生率は1.2前後まで低下しており、政府は「少子化対策」を最優先課題と位置付けています。その中で「不妊治療の保険適用拡大」や「助成金制度の拡充」が進められており、関連機器需要は政策的に支えられています。
3.4.2 グローバル市場
不妊治療は先進国だけでなく、中国・インドなど人口大国でも急速にニーズが高まっています。生活水準の向上と共に「安心して子どもを持ちたい」という需要が顕在化しており、北里コーポレーションがアジア市場に進出すれば、長期的な成長ストーリーが描けます。
3.5 業績の現状と将来予測
※推定値ベースの分析
売上高:年率10〜15%の安定成長
営業利益:研究開発や人材投資で当初は圧迫されるが、中期的には改善余地大
キャッシュフロー:ストック型収益により安定的
将来予測:国内でのシェア拡大+海外展開により、年率20%成長も十分視野
3.6 競合分析
国内大手:テルモ、オリンパス、ニプロ
これらは総合医療機器メーカーであり、不妊治療分野への注力度は限定的。
海外大手:メルク(独)、クックメディカル(米)
世界市場での存在感は強いが、日本市場では規制や参入コストが壁となる。
北里コーポレーションは「ニッチ特化型」として、大手が手を出しにくい領域で独自の地位を築いています。
3.7 株価シナリオ
短期(1年以内)
IPO直後のため、値動きは比較的穏やか。調整を経て安定推移する見込み。
中期(3〜5年)
国内シェア拡大+政策追い風で株価は2〜3倍の可能性。
長期(5〜10年)
海外展開が軌道に乗れば、株価5〜10倍=テンバガー達成も十分射程圏。特にアジア市場でのプレゼンス拡大が鍵となる。
3.8 リスク要因
医療機器規制の変更
海外進出の遅れ
研究開発の長期化による利益圧迫
為替リスク(輸出依存度増加時)
3.9 投資家への示唆
北里コーポレーションは「爆発型テンバガー」ではありません。むしろ 安定成長型テンバガー候補 です。
社会的ニーズの高さ
政策的な支援
ストック型収益
海外市場の成長余地
これらを背景に、長期投資家にとっては安心して保有できる銘柄となり得ます。短期での派手な上昇はないものの、10年単位で見れば着実に株価を押し上げる「堅実なテンバガー候補」といえるでしょう。
第4章:3銘柄比較と投資戦略
~Infcurion・フラー・北里コーポレーションの位置づけを整理する~
4.1 3銘柄の基本比較
2025年のIPO市場で注目を集めた Infcurion・フラー・北里コーポレーション は、それぞれまったく異なる事業領域に属しています。
しかし「ストック型収益」「社会的ニーズ」「成長余地」という点で共通しており、いずれもテンバガー候補と見なせる点が特徴です。
以下に3社の比較表を示します。
銘柄名 | タイプ | 上場時期 | 初値騰落率 | 強み | リスク | テンバガー可能性 |
Infcurion | 王道型 | 2025年予定 | ― | 決済インフラ、強力な資本支援 | 規制・競合 | ◎ 本命 |
フラー | 再評価型 | 2025年7月 | +344% | UX専門性、デジタル需要 | 人材依存・過熱感 | ○ |
北里コーポレーション | 安定型 | 2025年6月 | +49% | 医療機器×政策支援 | 海外展開リスク | ○ |
4.2 タイプ別投資戦略
4.2.1 Infcurion:王道型の本命銘柄
戦略:長期保有が最適。短期的なIPOバリュエーションの乱高下はあっても、B2B決済という巨大市場を押さえているため、成長の方向性は明確。
投資家タイプ:じっくり資産を育てたい中長期投資家に最適。
4.2.2 フラー:再評価型の成長株
戦略:過熱後の調整局面を「仕込み場」として利用するのが賢明。中期的にストック課金モデルが収益化すれば、再評価による上昇が期待できる。
投資家タイプ:成長株投資に慣れており、短期のボラティリティを許容できる投資家。
4.2.3 北里コーポレーション:安定成長型の守り株
戦略:派手な値動きは期待せず、じっくり配当や株価の漸進的な上昇を狙う。少子化対策という国策テーマに沿っているため、長期保有で安心感がある。
投資家タイプ:安定志向の投資家、または分散ポートフォリオの一角に組み込みたい投資家。
4.3 時間軸別シナリオ
テンバガー候補としてのポテンシャルを評価するには、「時間軸」の視点が不可欠です。
短期(〜1年)
Infcurion:IPO後の値動きに期待。
フラー:過熱から調整へ。仕込み時期。
北里:安定推移で大きな変動は少ない。
中期(3〜5年)
Infcurion:国内シェア拡大、黒字転換で株価5倍も。
フラー:サブスク課金が本格化し、再評価フェーズ。
北里:政策追い風で国内シェア拡大、2〜3倍狙える。
長期(5〜10年)
Infcurion:アジア展開でテンバガー達成可能。
フラー:海外展開・大型案件成功でテンバガー視野。
北里:海外市場への進出が成否を分ける。
4.4 分散投資のすすめ
3銘柄はタイプが異なるため、分散保有によるリスクヘッジ が可能です。
攻め(高リスク高リターン):フラー
守り(低リスク安定リターン):北里コーポレーション
中核(長期成長本命):Infcurion
この3つをポートフォリオに組み込めば、「短期の値動き」「中期の再評価」「長期の安定成長」のバランスが取れ、テンバガー投資戦略として合理的なポートフォリオになります。
4.5 投資家への提言
テーマに乗ること
決済DX → Infcurion
デジタルUX需要 → フラー
少子化対策・不妊治療 → 北里
時間軸を意識すること
短期で狙うならフラー、
長期本命はInfcurion、
安定投資は北里。
分散と集中のバランス
どれか1つに集中するより、3銘柄を役割別に保有することで、リスクを抑えつつテンバガーの芽を最大化できる。
まとめ
2025年のIPO市場で輝く3銘柄、Infcurion・フラー・北里コーポレーションは、それぞれ異なる成長曲線を描きます。
Infcurion は「本命王道型」、
フラー は「再評価型」、
北里 は「安定型」。
投資戦略としては「3銘柄を組み合わせ、時間軸を意識して保有する」ことがテンバガー投資の王道です。
第5章:終章 ― 投資家への示唆
~IPO市場からテンバガーを狙うために~
5.1 IPOとテンバガーの関係性
株式市場において「テンバガー=株価10倍株」を狙ううえで、最も可能性が高いのはIPO銘柄です。
その理由は明白で、IPO直後はまだ市場参加者が限られており、成長ストーリーに株価が追いついていないケースが多いからです。
今回取り上げた Infcurion・フラー・北里コーポレーション はまさにそれぞれ違う角度からテンバガーの可能性を秘めています。
目次
第1章:Infcurion(インフュリオン)――王道テンバガーの本命株
第3章:北里コーポレーション(368A)――安定成長の医療機器株
Infcurion:市場規模の大きさと資本背景 → 王道型テンバガー候補
フラー:すでに一度大化けしたが再評価余地あり → 再評価型テンバガー候補
北里コーポレーション:政策的追い風と安定収益 → 安定型テンバガー候補
つまり、テンバガーへの道は「爆発的な成長」だけではなく、「安定成長の積み重ね」や「市場からの再評価」によっても開かれているのです。
5.2 投資判断の3つの視点
IPO銘柄を評価するうえで、投資家が持つべき視点は大きく3つに整理できます。
5.2.1 成長市場に属しているか
企業の努力だけではどうにもならない「市場全体の成長性」。
Infcurion → 決済DX市場(巨大・拡大中)
フラー → デジタルUX市場(普遍的な需要)
北里コーポレーション → 生殖医療市場(社会課題に直結)
いずれも成長市場に属しているため、外部環境の追い風を受けやすい点が共通しています。
5.2.2 収益モデルがストック型かどうか
単発売上ではなく、利用継続から収益が積み上がるストックモデルを持つかどうか。
Infcurion:決済利用料
フラー:SaaS型UX分析課金(移行中)
北里:機器メンテ契約・消耗品
ストック収益は解約率が低ければ低いほど強固になり、テンバガーの条件を満たします。
5.2.3 信頼性・競合優位性
IPO直後は特に「どれだけ信頼されているか」が資金流入を決めます。
Infcurionは大手資本の出資、フラーは技術とデザインの融合、北里は政策支援と医療安全性。いずれも「参入障壁」が明確です。
5.3 投資家が取るべきアプローチ
5.3.1 短期狙いのアプローチ
フラーのようにIPO直後に急騰する銘柄は短期投資家に魅力的です。ただし過熱感が高い場合は、一度の調整局面で大きな含み損を抱えるリスクもあるため、「短期で売る」明確な出口戦略が必要です。
5.3.2 中期狙いのアプローチ
3〜5年スパンで成長を追う投資スタイル。
黒字転換やストック収益化など、業績のターニングポイントを狙うのが有効。Infcurionやフラーはこの視点での投資妙味が大きいです。
5.3.3 長期狙いのアプローチ
政策支援や海外市場など、10年スパンでの安定成長を狙う投資。北里コーポレーションのような「地味だが確実に伸びる企業」に投資し、配当や株価の漸進的上昇を享受する形です。
5.4 ポートフォリオ戦略
投資家は往々にして「どれがテンバガーになるか」を一点集中で狙いがちです。しかし現実的には、複数銘柄を組み合わせて分散的にテンバガーの芽を持つ ことが重要です。
Infcurionを「中核」
フラーを「アクセル」
北里コーポレーションを「安定」
この3つを組み合わせることで、短期・中期・長期の成長機会を同時にカバーでき、リスクを下げつつ高いリターンを狙えます。
5.5 最終的なメッセージ
2025年のIPO市場は、単なる短期の投機対象ではなく、中長期で大きな富を築ける企業を輩出しています。
今回の3銘柄はそれぞれ性質が異なりますが、共通して 「成長市場 × ストック型 × 信頼性」 というテンバガーの条件を備えていました。
投資家に必要なのは、「株価の目先の上下」ではなく、「10年後にどんな市場を支えているか」を見抜く視点です。
テンバガー投資とは、単なる夢物語ではなく、条件を満たした企業を冷静に見極め、長期で育てる投資哲学なのです。
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